紳士と淑女になる入れ歯
実践!口腔ケアマニュアル
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先ごろ、第二次世界大戦中にイギリスの首相だったチャーチルの入れ歯がオークションにかけられ、1万2500ポンド(約205万円)で落札された、というニュースが流れました。
チャーチルは、入れ歯をはずしているときは言葉の歯切れが悪かったようで、この入れ歯は「さまざまな名演説を支えた秘密兵器」と言うのが売り文句だったそうです。それにしても予想の3倍以上の値がついたようで、関係者も驚愕したといいます。
チャーチルは、入れ歯を紛失するとまともに話せなくなることを恐れて、常に手元にスペアを用意していたといわれています。「話す」ことは政治家の命綱、入れ歯なしにはさすがのチャーチルも、その弁舌を振るうことができません。チャーチルは入れ歯の重要性をよく知っていたのです。
入れ歯にまつわる話は、アメリカ初代大統領ジョージ・ワシントンにもあります。
彼の肖像画は口をぐっと引き締めた表情が印象的です。これは入れ歯が口から飛び出ないように口を閉めていたからと言われています。大統領就任時、自分の歯は1本しかなく、牛・カバの牙、金属製のものなどいろいろな入れ歯を試していたという記録があります。
さて、チャーチルやワシントンならずとも、誰しも使っている入れ歯は大切なものです。全く歯がない人は、口の周りに妙なしわができて、いわゆる〝梅干顔〟になってしまいます。
しかし、入れ歯を入れると、たたずまいも若々しい印象になり、話す言葉もはっきりとする。なにより顔つきにその人らしい〝個性〟がよみがえってきます。人はいくら年をとっても見かけは大切。なにより自分に対するイメージが変わってきます。
特に介護を受けている方の場合、自分から不具合を言い出すことが少ないため、介護者が注意して見ることが必要です。
「紳士と淑女になる入れ歯」のまとめ
- イギリスの首相チャーチルも、アメリカの初代大統領ワシントンも入れ歯の重要性をよく知っていた
- 入れ歯を入れると、その人の個性がよみがえってくる
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