口腔ケアの5つのチェックポイント
実践!口腔ケアマニュアル
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ここで紹介する口腔ケアのチェックポイントは、どれもすでにご存知のことばかりかもしれませんが、意外と見逃されていることでもあります。再確認してみましょう。
ポイント1.できることは本人にしてもらう
介護を受けている方の場合でも、まずは自分で歯ブラシを持って動かすことを試みてもらいましょう。歯ブラシを持ち、ブラッシングという動きを毎日くり返すことで、手指の運動機能を使います。特に、軽度の片まひの人や運動機能が低下した高齢者にとっては、毎日続けることが、手指のリハビリにもなるのです。
介護の基本は、本人にできることはできる限り本人にしてもらうということ。介護者が手を貸すのは簡単ですが、必要最小限にとどめるべきです。
ポイント2.誤嚥に注意して、安全な口腔ケアを行う
口腔ケアでいちばん気を付けなければならないのは誤嚥です。せっかく食べかすや細菌をきれいに取っても、その時の汚液を気管支や肺に入れてしまっては元も子もありません。
そのためには、動作をはじめる前に必ず声をかけるようにします。「今からはじめますよ」。そう声をかけることで、本人の意識を覚ますことができます。可能なら、誤嚥しにくい姿勢をとってもらうことも大切です。
ポイント3.生活のリズムづくりを心がける
朝起きたら顔を洗って歯を磨くという習慣は、1日のはじまりを意味します。同じように、口腔ケアを1日のリズムのなかに組み込んで、介護を必要とされる方の生活にメリハリをつけていきます。ただし、関節リウマチやパーキンソン病の人等はケアの時間を固定せず、1日のうちでも症状が落ち着いている時間帯に行うようにします。
ポイント4.嫌がるときの無理強いは禁物
口腔ケアは毎日続けることが大切ですが、体調の悪いときや本人が嫌がるときには無理に強いるべきではありません。1日くらい歯を磨かなくても問題はありませんから、あまり神経質にならず、おおらかに構えることが長続きさせるコツです。
ポイント5.訪問歯科診療や介護サービスを利用しよう
歯を診てもらいたくても、からだが不自由で通院できない。寝たきりで身動きがとれない。こんな悩みを抱えている方は意外に多いものです。
そういうときは、まず、歯科医師による訪問歯科診療を受けるように促してください。保険診療で治療でき、治療後の口腔ケアは介護保険を利用すれば1回500円(月2回まで)という低料金で受けられます。
「口腔ケアの5つのチェックポイント」のまとめ
- 口腔ケアで見逃されがちなポイントを再確認する
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