歯磨きのコツ

実践!口腔ケアマニュアル

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日々の口腔ケアというと、歯磨きが一番はじめに頭に浮かぶと思います。それほど重要なことなのですが、正しい方法と習慣が身についていないと無駄になるばかりか、体に悪影響を与えることにもなってしまいます。介護者自身が自分の口腔ケアを正しく行えるようになると、介護を受ける方への口腔ケアの質も上がります。そこで、今回は初歩的な歯磨きのポイントを説明します。

■歯磨きのポイント
口のなかは食後が最も酸性化していますから、むし歯を防ぐには食後すぐに歯磨きを行うのが理想です。特に寝る前は、就寝中に唾液の分泌が少なくなって、細菌が繁殖しやすくなるので、時間をかけて念入りに行う必要があります。
歯を磨くときに力を入れ過ぎてしまうと、歯や歯ぐきに負担をかけて傷つけるうえに、歯ブラシの消耗も早くなります。優しく丁寧に磨くように心がけましょう。

■磨き残しの多い部分
特に、磨き残しが多いのは、歯と歯の間(縦のすき間)、歯と歯ぐきの間、奥歯のみぞの部分です。

  • 歯と歯ぐきの正しい磨き方
    歯と歯ぐきの間は、意識して円を描くように歯ブラシを動かします。
  • 奥歯の磨き方
    奥歯のまわりは歯ブラシが届きにくいので、磨き残しが多くなります。ヘッドが小さく、奥歯に届きやすい歯ブラシを選んで使いましょう。
  • 前歯の裏
    前歯は上下とも磨き残しが多いところです。歯ブラシを縦にして毛先を歯の裏にしっかり当て、上下に細かく動かすようにして磨きます。下の前歯の裏は、歯ブラシのかかと(ブラシ面の下部)を使うと上手く磨けます。
  • 歯並びが不規則なところ
  • 飛び出している歯
    飛び出した歯の後ろ側に引っ込んでいる歯にはブラシがあたりにくいので、意識してあてるようにしましょう。
  • 引っ込んでいる歯
    歯が重なる部分にも優しく毛先を入れて磨きます。

■歯ブラシの選び方
歯ブラシの硬さは「やや柔らかい」ものを選び、裏から見て毛先が見えたり、広がっていたら新しいものに交換します。特に歯と歯の間や歯と歯ぐきの間は磨き残しが多いため、歯間ブラシ等を使うことをおすすめします。

■電動歯ブラシの場合
もともとは、介護を必要とする人のために作られたものですが、手動(普通の歯ブラシ)で磨くよりも短時間で磨けるということで、一般的になりました。電動歯ブラシは手のひらでしっかり握って(パームグリップ)使います。ブラシは、歯から少し浮かせるようにして使うのがポイントです。

「歯磨きのコツ」のまとめ

ここがポイント
  • 歯磨きは正しく行わないと、体に悪影響を与えることもある
  • 磨き残しの多い部分を意識しながら、柔らかめのブラシで優しく丁寧に磨くこと

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