歯ブラシの選び方
実践!口腔ケアマニュアル
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歯ブラシは日用品であるため、スーパーやドラックストアなどでも非常に多くの種類が陳列さてていて、どれを選べばよいのか迷ってしまうほどです。そこで今回は、歯ブラシを選ぶ目安について説明します。
■植毛部(毛の植えてある部分)の状態
植毛部には多毛束タイプと疎毛束の2つのタイプがあります。
多毛束は、毛束が密集しているので歯垢を効率良く除去できますが、水切れが悪いので、乾燥させにくいのが難点です。疎毛束は毛束の間隔が開いているので、水切れが良く乾燥しやすいが、汚れを除去する力は若干弱くなります。歯ブラシの植毛部分は3列に並んだものが磨きやすいと言われています。
■毛の材質
毛の材質には、天然毛とナイロン毛の2つがあります。
天然毛は一般に豚毛が用いられますが、毛の腰が弱く、弾力性に劣ります。また、動物等の毛はタンパク質で出来ているため口のなかの糸状菌等がまつわりやすく不衛生です。ナイロン毛は、吸水性が少なく衛生的で、毛の腰が強く、弾力性もあります。こうした点からもナイロン毛のものを使う方がよいでしょう。
■毛先
毛先は、丸く処理されているものや、毛先を細切りにしたものなどがあります。
山切りカットされているものは、毛の山のてっぺんしか歯に当たらなく、歯と歯の間の汚れが落ちないと批判的な意見が多いようです。
■毛の硬さ
毛の硬さには、ソフト(軟らかめ)、ミディアム(普通)、ハード(硬め)があります。軟らかすぎると歯垢がとれにくく、硬すぎても歯肉を傷つけるので、ミディアム(普通)がよいと言われています。
しかし、高齢者の多くは粘膜が薄く弱くなっていて傷つきやすいので、軟毛で刺激の少ないものを選ぶ必要があります。粘膜に触れたときに痛みを感じるようであれば、より軟らかいものに替える必要があります。毛の硬さはメーカーによって多少異なるので、歯科医師や歯科衛生士のアドバイスを受けて、その人に合うものを選択してください。
■ハンドル(手で握る部分)
一般に高齢者の場合には、ハンドルが太く、握りやすく、軽いものがよいでしょう。
■歯ブラシの交換時期
歯ブラシを背中から見て毛がはみ出して見えていたらすぐ交換してください。毛が広がっていると歯垢を落とす効率も悪くなります。毛が広がらない使い方をしている場合でも、1ヵ月も経つと弾力がなくなりますから、1ヵ月に1回は交換することをお勧めします。
「歯ブラシの選び方」のまとめ
- 歯ブラシは植毛部、毛の材質、毛先、毛の硬さ、ハンドルに注目して選ぶ
- 歯ブラシは1ヵ月に1回は交換すること
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