食中毒予防と口腔ケア
食中毒は、「細菌」や「ウイルス」などが原因で起こります。細菌は、温度や湿度などの条件が揃うと、食べ物の中で増殖します。
食中毒は1年中発生しますが、湿度や気温が上昇する梅雨時から夏(6?8月)にかけては、細菌が繁殖しやすい環境となるため、特に細菌性の食中毒が発生しやすくなります。
食品衛生法で定める食中毒菌には、腸管出血性大腸菌(O│157など)、カンピロバクター菌、サルモネラ菌、腸炎ビブリオ、黄色ブドウ球菌、ボツリヌス菌など16種類があります。
健康な人でも口の中には500種類以上の細菌がすんでいると言われていますが、その中には、食中毒の原因菌になる黄色ブドウ球菌も含まれています。歯垢(プラーク)は、さまざまな細菌が密着してスクラムを組んでできているため、歯垢が増えれば黄色ブドウ球菌もさらに増加して、食中毒が起こりやすくなる可能性もあるのです。
「菌を増やさないこと」「菌をつけないこと」「殺菌をすること」が食中毒を防ぐための3原則ですが、お口の中の菌を増やさないようにして、食中毒のリスクを減らすためにも、口腔ケアは大切です。