歯を抜けたままにする ことの問題点〈1〉放置すると
高齢者では、歯が抜けてしまっても、「痛みがない」「不都合に感じない」「治療にお金をかけたくない」などの理由で放置してしまう人は少なくありません。
けれども、歯を抜けたままにすることには、さまざまな問題点があります。
●噛み合わせの変化
歯列にかかる力のバランスが崩れ、隣の歯が移動して抜けた歯の方向に傾いたり、ねじれたりして、噛み合わせに変化が起こります。あごへのダメージ歯が移動して噛み合わせが狂うと、歯の周りの組織にダメージを与えて歯周病になることも。また、あごの正常な動きに支障を来して、顎関節の病気を引き起こします。
●咀嚼の問題
歯が抜けたままだと、咀嚼の能率が悪くなるため、消化吸収にも影響を与えます。
●発音への影響
特に上あごの前歯がないと、空気が抜けて、サ行、タ行、ハ行、マ行の発音がしにくくなります。
●見た目の変化
前歯、奥歯が抜けた長く放置すると、顔貌にも変化が表れます。
●精神的な影響
歯がないことに劣等感をもち、精神的に悪影響が出ることもあります。