口腔リハビリテーション〈2〉 嚥下のリハビリ
ふだん私たちは、食べ物を飲み込む瞬間は、気管に入らないよう無意識に息を止めています。
しかし、呼吸のコントロールがうまくいかないと、息を止めることができずに吸い込みながら食べてしまい、誤嚥が起こるのです。
誤嚥は窒息や肺炎の原因になります。安全に食べるためには、呼吸のコントロールが重要です。
■飲み込みのリハビリ
誤嚥しそうになっても、むせて吐き出すことができれば大丈夫。むせることは反射的に食べ物を吐き出そうとする防御反応なのです。正しくむせるには、お腹に息をため込んで、思い切り吐き出します。
●深呼吸とせきの練習
深呼吸をして、いったん息をとめた後、エッヘンとせきをして息を吐き出します。これを何度か繰り返します。
●腹式呼吸の練習
うつぶせに寝て、自分の体の重みを利用し、5~10分、おなかを意識して呼吸します。ただし、自分で寝返りができない人では注意が必要です。