高齢者の体と食生活の変化と工夫
「食事」は、体を維持するために必要な栄養を取ることだけではなく、おいしいものを味わって食べることで、心の喜びや満足度を得るという大切な役割もあります。
けれども、老化とともに、噛む力や飲み込む力が衰えたり、消化吸収の機能が低下したり、腹筋が衰えたりするために、食べる力が弱まってきます。
いくつになっても食事をおいしく楽しむためには、体の変化を理解して、それに合わせて食事にひと工夫をすることも大切です。
●噛む力、飲み込む力が衰える
加齢による唾液の分泌量の減少や、歯周病や入れ歯の不具合などが原因の一つ。
不具合は調整し、噛みやすく飲み込みやすくなる食事の工夫をしましょう。
●歯や骨がもろくなる
高齢になると骨や歯からカルシウムが抜け、吸収率も低下するために、歯や骨がもろくなります。
吸収のよい乳製品や小魚を摂取して、カルシウム不足を補うようにしましょう。
●濃い味つけを好むようになる
高齢になると味覚が鈍くなるために、濃い味付けを好むようになり、塩分や糖分の摂りすぎの心配が。
酢やレモン汁をかけたり、だしをしっかりとったりすることで、薄味でも味が引きしまります。