食べる楽しみ 生きる意欲〈2〉正しい食事の姿勢
高齢者の食事では、「おいしく食べる」ということと同時に「安全に食べる」ということにも気を配る必要があります 。
誤嚥を防いで安全に食べるためには、姿勢がとても大切です。
食べ物をしっかり飲み込んで食道に送るためには、首の角度が重要です。
正しい食事の姿勢 上半身を起こして背中を少し丸め、やや首を前屈させます。
この姿勢ならば、ごっくんと飲み込んだどきに、のどが自然に上下に動きます。
危険な食事の姿勢 リクライニングで上体が反り返った姿勢や、介護者が上から介助する姿勢は、首が伸びているのでうまく飲み込めません。
気管も開きっぱなしになるために、食べ物が流れ込んで窒息する危険もあるので気をつけましょう。
また、おいしく食べるためには、お口の中が健康であることがとても重要です。
老化が進むにしたがって、噛む力や飲み込む力は衰えてきます。
お口の健康をいつまでも長く維持するためには、口腔ケアが欠かせません。