唾液誤嚥
「むせ」は食事中に起こるイメージがありますが、ものを食べていなくても、唾液でむせることもあります。
「むせ」は誤って気管のほうへ落ちそうになった食べ物や唾液を反射的に吐き出そうとする正常な反応です。けれども、嚥下機能が低下すると、むせがなかなか止まらなかったり、むせることすらできなくなったりして、誤嚥につながります。
自分の唾液でむせてしまうことを「唾液誤嚥」と言います。唾液誤嚥をする人は、のどの辺りからブクブクやゴロゴロという小さく泡立つような音が聞こえることがあります。これは咽頭部に唾液がたまっているサインです。
唾液でむせやすい人は、口腔リハビリでのどの筋肉を鍛え、のどに唾液をため込むことがないよう、しっかり咳をすることを意識しましょう。
また、唾液誤嚥が就寝中に頻繁に起これば、誤嚥性肺炎の原因にもなります。唾液には口の中の細菌を洗い流す自浄作用がありますが、就寝中は唾液の分泌が減るため、細菌が増殖しやすい状態になっています。
唾液に含まれる細菌を抑え、誤嚥性肺炎を予防するには、就寝前に口腔ケアを行うことが大切です。