食事介助のコツ
要介護者への食事介助では、注意しなければならないことがいくつかあります。
その1つがスプーンの動かし方です。スプーンを使って食事介助をする時は、食べ物を乗せたスプーンをいきなり口の中に入れるのではなく、要介護者の下唇にスプーンを一度触れさせます。こうすることで、相手は食べ物が口の中に入ってきたことを理解します。
その後、上唇で食べ物を取り込んでもらうようにし、口の中に運ばれたことを確認してから、ゆっくりと水平にスプーンを引き抜くことで一口が完了します。
また、介助者のポジションも重要です。要介護者が右利きならば介助者は右側から、左利きならば左側から介助を行うのが基本です。
右利きの人は右手で箸やスプーンを使って右側から食べ物を口に入れて食べています。同様に、食事介助の時も、要介護者の右側から口に運ぶようにします。右利きの人に対して、それまでとは逆に左側から食べものを口に入れると、咀嚼や嚥下の機能に誤作動が起こり、誤嚥してしまう危険もあるので、注意してください。
コツをつかんで、安全な食事介助を心がけましょう。