低栄養と体重減少
「低栄養」とは、健康的に生きるために必要な量の栄養素が摂れていない状態を指します。
高齢者に多く見られ、食欲の低下や、口腔機能の衰えなどで摂食嚥下に問題を抱えるようになると食べにくくなって食事量が減り、体を動かすために必要なエネルギーや、筋肉量や筋力が低下して、元気がなくなったり免疫力が落ちたりして、体にさまざまな悪影響を及ぼします。
低栄養は体重減少率からも判断できます。「体重減少率」は「(通常体重−測定体重)÷通常体重」で算出します。1カ月間で5%の明らかな体重減少、または6カ月間で10%の明らかな体重減少が見られる場合は「低栄養状態」と判断されます。
ただし、低栄養状態は複数の指標で判断する必要があります。リスクが高いという数値が出た場合には、専門家に相談しましょう。低栄養が考えられる場合には、食事内容を見直すとともに、口腔ケアや口腔リハビリなどで摂食嚥下機能を改善することも大切です。