口腔機能の衰えと滑舌
年齢を重ねるとともに、口の機能はだんだん衰えてきますが、それによって会話にも影響が出てきます。最近、滑舌が悪くなってきた、しゃべりにくいと思うことがあるようならば、口腔機能が低下している可能性もあります。
加齢によって滑舌が悪くなる原因としては、唾液が減少することで口の中の潤いが減り、舌が動かしにくくなることや、口の周りや舌の筋力の低下などがあげられます。
舌の筋力の衰えを会話から読み取るには、「さしすせそ」の発音に注目してみるとよいでしょう。口を閉じて小さな声で話しているときは、しっかりと発音できていても、大きく口を開けて話すときには、「しゃしぃしゅしぇしょ」という発音になりがちです。
「さしすせそ」の発音が苦手になってきたときには、「あいうべ体操」などの口や舌のトレーニングをしてみるとよいでしょう。「あいうべ体操」は、「あ」「い」「う」と大きく口を動かして、最後に「べー」と舌を突き出します。
おしゃべりをする機会が減ることでも舌や口の周りの筋肉は衰えるので、会話を積極的に楽しむことも大切です。