食事の様子を観察する
食事は高齢者にとって大きな楽しみの一つです。しかし、その反面、口腔機能の衰えによって、誤飲や窒息など、さまざまな危険が生じる場面でもあるので、食事の様子をしっかり観察してみましょう。
特に食べこぼしが多い場合を『口への取り込み障害』と言い、唇や頬の動きに問題があるときに起こるので注意が必要です。
・口の中にスムーズに食べ物を入れられない
・口の中に入れた食べ物がこぼれ出てしまう
・食事中によだれをたらす
・口がうまく開けられない
・口がしっかり閉まらない
などが主な症状で、唇や頬の動きに問題があるときに見られます。
また、食べこぼしがない場合も、口の動かし方に注目してみてください。口がもぐもぐと動いていると、一見、よく噛んで食べているように思いがちですが、頬や舌の機能が低下すると、咀嚼した食べ物を咽頭部を送り込むことができず、もぐもぐしているだけでいっこうに飲み込めないというケースもあります。
食事の様子は、口先だけではなく、頬を含めた口全体が大きく動いているかを観察しましょう。