口呼吸とトラブル〈1〉
私たちは普段、鼻や口を使って無意識に息を吸ったり吐いたりしてます。人間は本来は鼻で呼吸をする動物で、乳児はすべて鼻呼吸を行っています。しかし、風邪や鼻炎による鼻づまりなどをきっかけに口呼吸をするようになると、口からのほうが空気を多く取り込めるため、口呼吸が中心になりがち。けれども口呼吸は、さまざまなトラブルの原因になります。
●むし歯や歯周病の原因に
口呼吸では口の中が乾燥して唾液の分泌量が減り、自浄効果・殺菌効果が低下することで、むし歯や歯周病になったり口臭が強くなったりします。
歯の表面も乾燥するので、汚れがつきやすく、落ちにくくなります。
●睡眠時無呼吸症候群の原因に
口で呼吸をしやすいように舌の位置が後方になるため、睡眠時に力が抜けると気道をふさぎ、睡眠時無呼吸症候群になりやすいと言われています。
●風邪をひきやすくなる
鼻呼吸では鼻の粘膜が空気中の雑菌やウイルスをカットしますが、口呼吸では直接、体内に入るため、風邪などの感染症にかかりやすくなります。
●ほうれい線や口元のたるみも
口呼吸で常に口を開けていると、口を閉じるために必要な口輪筋が衰えるため、ほうれい線やたるみの原因にもなります。