訪問診療のための集患はどうすればよいのでしょうか。
ここでは、訪問診療の未経験者、初心者を対象としたアドバイスをお伝えします。
訪問診療を始めようとされる多くの方は、特別養護老人ホームや介護老人保健施設、有料老人ホーム等への訪問診療を期待します。しかし、ほぼすべての施設には協力歯科医院があり、訪問診療をおこなっている場合が多いのです。
そこに参入しようと営業をかけても、すぐに訪問診療の依頼になることはありません。
では、どのような展開が良いのでしょうか。
目次
医院の患者のフォロー
まず初めは、ご自身の医院の患者さんの完全フォローから始めることをお勧めします。
外来で来られていた患者さんで通院ができなくなった方を対象にした展開方法です。
施策は次の3つです。
- 医院内掲示
訪問診療をおこなっていることを医院内掲示物で知らせます。
次の内容は記載してください。- 保険診療であること
- 一部負担金の大まかな目安
- 受付で相談に対応している旨
- リーフレットの設置
院内掲示物の近くに、訪問診療についてのリーフレットを設置し、自由に持ち帰ることができるようにします。 - リコールでの告知
リコール葉書に、訪問診療を行っていることを知らせる文書を入れます。
70歳以上の方には、どんなケースに訪問診療を使えばよいのか等、さらに具体的な情報を入れます。さらに、積極的にフォローするために、電話でのリコールが効果的です。
ケアマネの信頼を獲得するには
要介護認定を受けている患者さんには担当のケアマネジャーがいます。
今まで外来に来られていて、いまは、在宅療養中の患者さんから訪問診療の依頼があった場合には、まず担当ケアマネに連絡し、初回訪問時に同席とフェイスシートの提供を求めてください。
フェイスシートとは、介護サービス利用者の基本情報から、家族構成や職歴、既往歴などの詳細な情報が記載された資料です。例えば、その家庭のだれがキーマンになっているかなどの情報等、とても役立つ情報が記録されています。
初回訪問時に担当のケアマネさんに直接会って、治療計画や費用の説明等ができると、その後の連携が非常にスムーズになります。
難しい患者さんの対応で実績を上げる
こうして、ケアマネとの連携が始まり、信頼関係ができてはじめて、ケアマネから他の患者さん紹介が始まります。
ケアマネから紹介のある最初の患者さんは、対応が難しい傾向があります。今まで診てもらっていた歯科医院からの切り替えですので、慎重な対応が必要です。特に前医批判じみた発言は、あってはなりません。
難しい患者の対応をしっかりできる歯科医院だと判断されたら、そのケアマネからの紹介ばかりでなく、ケアマネ間の口コミで依頼がくるようになります。
協力医契約 第二協力歯科
いままでご自宅で診ていた患者さんが、施設に移った場合、患者さん側から施設に「今まで診ていた歯科医院の訪問診療を受けたい」と言ってもらってください。
施設に協力歯科があったとしても、施設は患者の意向を尊重しなければならないからです。その施設に訪問診療で入れるようになり、施設の職員との関係性ができた頃に「第二協力医院」の提案をすると、比較的簡単に受け入れられます。
また、介護施設が協力歯科医療機関に実施してもらいたいことを医院側から提案することで、新たな協力歯科としての道が開けます。
最後までお読みいただきましてありがとうございます。
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