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- 2011.11
【ふれあいの里グループホームいすの木】(北海道苫小牧市)では、定期的な『お口の健康相談会』を行い、ご希望があれば訪問歯科診療も利用されています。今回は、入所者の皆様にもお話を伺いました。
早期発見・早期治療で口腔内のトラブルの重症化がなくなった
入れ歯はスタッフがお預かりしてお手入れしています
数年前から、当グループホームでも『お口の健康相談会』を行っています。
お口の中のことは、私たちスタッフにもよくわからないことがたくさんあります。けれども、歯科の先生に定期的に来ていただくようになり、入居者様のお口の状態も、私たちの意識もずいぶん変わりました。
たとえば、入れ歯。お手入れや扱い方について先生からお話を伺い、皆さんの入れ歯を食後にお預かりして、スタッフが洗うようになりました。 夜も寝るときにはきちんとはずして、こちらで一晩お預かりするようにしています。
ですから、入れ歯の方のお口の状態については、だいぶ私たちのほうでも把握できるようになりました。
そして、自分の歯の方には、食後に「ちゃんと磨きましょうね」とお声をかけます。けれども、「磨いたよ」と言われれば、お口の中までのぞいて確認するというところまではなかなかできません。
だから、定期的に『お口の健康相談会』を行って、先生にみていただく機会があるのは、とてもよいことだと実感しています。相談会から訪問歯科診療につながっていくこともあります。早期発見、早期治療につながり、お口のトラブルが重症化することもなくなりました。
『お口の健康相談会』の結果も、治療の様子も、先生からしっかりとした説明があるので、ご家族の方の安心感も得られています。 入居者さまの声
「お口の健康相談会で先生にみてもらって、どこが悪いか、早めにわかったのでよかったです。」
「この間、私の治療に先生と2人の歯科衛生士さんが来てくれました。私のために3人も来てくれるなんて、なんだか申し訳なくて。入れ歯を調整してもらい、おかげさまで調子はとてもよいです。とても感謝しています。」
「前は入れ歯をすると口の中がなんだか痛くて、『ごはんですよ』と言われても、あまり食べたくないと思うときもありました。でも、先生に診てもらったらすごく楽になって、今はおいしく食べることができます。こんなんだったら、もっと早くみてもらえばよかったです。」
保険入れ歯と自費入れ歯入れ歯には、保険が適用される保険治療の入れ歯と、自費治療の入れ歯の2つのタイプがあり、それぞれに違った特徴があります。
●保険入れ歯の特徴
・自己負担が少ない。
・人工歯、義歯症、維持(固定)装置などに使用できる材料などに制限がある。
・製作工程が少ない(23工程)。
・装着したときに違和感が残りやすく、味覚に影響が出ることもある。
・衝撃に弱く、割れやすい。
●自費入れ歯
・費用は自己負担になるので、保険治療に比べて高額に。
・使用できる材料は豊富。
・製作工程が多く(52工程)、手間ひまかけて、一人一人に合った装着感のよいものを作ることができる。
・見た目の違和感もない。
・熱の伝わり方が早く、食事やお茶がおいしくいただける。
・強度に優れていて、割れにくくて長持ちする。
入れ歯を長持ちさせるためには、定期的なメンテナンスと日頃のお手入れをしっかり行いましょう。
発行/SOSデンティスト 一般社団法人 日本訪問歯科協会
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