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- 2011.01
【みやこの苑デイサービスセンター】（福岡県）では、昨年、 秋祭りを兼ねて「オープンデイサービス」を実施。その際、『お口の健康相談会』も併せて開催したところ、利用者様やご家 族の方にとても喜ばれました。
施設の秋祭りで『お口の健康相談会』を実施
秋祭りを兼ねた「オープンデイサービス」は、ご家族や福祉関係者、地域の方に日頃のサービス内容を体験、見学していただくことが一つの目的でした。この計画を雑談的に歯科の先生にお話ししたら、「一緒に『お口の健康相談会』をやろうか」という、うれしいご提案をいただいたのです。
最近では、口から食べられなくなるとすぐに胃瘻などの手段に走りがちですが、人間の基本は口から食べることです。お口の健康の大切さを知っていただくきっかけになればと思い、日本訪問歯科協会にもご協力いただいて、秋祭りでの『お口の健康相談会』が実現しました。
今回の『お口の健康相談会』では利用者様のお口の中をチェックして、先生からご本人とご家族の方に状態を説明していただきました。また、歯科衛生士さんからは、自宅でできる口腔ケアの方法を指導していただきました。 訪問診療＆口腔ケアで利用者様に笑顔が戻った 秋祭りにお嫁さんと参加してくださった、要介護度５のある女性の利用者様のお話です。歯が悪くておかゆよりもやわらかいミキサー食を食べていらっしゃいましたが、相談会で先生から「入れ歯が合っていないのではないか」という指摘があり、後日、訪問歯科診療を受けられました。
そして、先生が入れ歯を調整し、歯科衛生士さんによる歯科指導を受けたところ咀嚼がよくなり、今では普通のご飯を食べられるようになりました。大好きなおまんじゅうなども食べられるようになり、笑顔が増えたと、ご家族の方は大変喜んでいます。もっと早く歯医者さんに診てもらえばよかったけど、どうしたらいいのかわからなかったとおっしゃっていました。
ほかの利用者様やご家族からも「秋祭りは来年もぜひやってください」という声がたくさん寄せ
られましたので、今後もぜひ実行していきたいと考えています。
また、秋祭りを通して、デイサービスセンターが「予防」に力を入れているということもお伝えできたのではないかと思います。
予防することで利用者様の生活がさらに安定するよう、今後ともさらに取り組んでいきます。
お口の乾燥を防ぐ冬場は空気が乾燥するため、健康な人でものどや口の中が渇きがちになります。高齢者では、さまざまな全身の病気や、飲んでいる薬の副作用などによっても、口が渇くことがあります。
口の渇きの副作用がある薬には、降圧剤、抗ヒスタミン剤、尿失禁治療薬、抗うつ薬、睡眠導入薬などがあり、服用を中止するわけにはいかないことが多いので、口の乾燥を防ぐ対策をとりましょう。
●口の中の温度を下げる
口の中が熱く感じられるときは、氷や冷たい水を口に含むと温度が下がり、乾燥も防げます。
●室内の湿度を上げる
最適な湿度は40?60％。冬は暖房によっても乾燥しやすいので、加湿器を利用します。２時間に一度は窓を開け、新鮮な空気を入れ換えることも有効です。
●マスクを着用する
高齢者は口の周りの筋力が弱まり、常に口を開けがちになるので、マスクをして乾燥を防ぎましょう。
●唇を保護する
唇の乾燥には、濡れたガーゼで覆ったり、リップクリームやワセリンを塗ったりして保護します。
●刺激のある食べ物を控える
塩分、香辛料、カフェインを含むコーヒー、紅茶、緑茶なども、摂り過ぎれば渇きの原因になります。
発行／SOSデンティスト 一般社団法人 日本訪問歯科協会
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