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- 2009.07
【デイサービスセンターひまわり苑】(青森県八戸市)では、 90歳、100歳を超える利用者様もいて、みなさん元気いっ ぱい。『お口の健康相談』や訪問歯科診療を受けてお口の健康 状態を整え、ますますお元気です!
お口の健康相談でさらにいきいき!
私たち、【デイサービスセンターひまわり苑】では、去年初めて『お口の健康相談』を実施しました。
なにしろ初めてですから、利用者様がどう受け止めるか、ご家族の方にどのように説明したらよいか、など、いろいろ不安はありましたが、やってみて本当によかったです。
来ていただいた先生も、見た目はちょっと怖そうな感じなんですが(笑)、とてもやさしい方でした。人柄もよかったので、利用者様もなんでも相談できてよかったと言っていました。
利用者様の中に、今年の8月で101歳になる方がいらっしゃいます。きれいな歯が今でも25?26本
も残っていて、お口の状態がとてもすばらしいのです。『お口の健康相談』のとき、先生から、「歯のコンテストに出場してみたらいかがですか?」と勧められて、とても喜んでいました。実際にエントリーもされて、張り切っておられました。
ここに週2~3回いらしていて、「入れ歯が合わないんだ」ともらしていた方は、入れ歯を調整してもらってからは、とても調子がよさそうです。
また、96歳の方は抜歯をしました。抜歯をしたことでお口の中の違和感が解消されて、満足していらっしゃるようです。
うちに通ってこられる方は、比較的元気な方が多いのですが、片麻痺などがあって歯医者さんには行けないという方もいらっしゃるので、訪問歯科診療をニーズは高いです。
皆さん、自宅で治療となると往診料が高いのではないかと思っていたようですが、費用も安かったと喜んでいらっしゃいました。 継続的な『お口の健康相談』で口腔ケアをステップアップ 『お口の健康相談』をやってから、利用者様にも変化が見られました。ある認知症の方は、食後に自分からうがいをするようになりました。
これまで、当施設ではお口のケアは特に取り入れていなくて、本当は歯磨きなどのケアもできるとよいのですが、なかなか手が回らないのが現状です。けれども、日本訪問歯科協会から、パンフレットや資料などもいろいろといただいているので、少しずつ取り入れていきたいと思っています。『お口の健康相談』はぜひ今後も定期的に続けていきたいです。初回は、スタッフに大々的に声をかけなかったので、次回は介護職のスタッフにもぜひ参加してもらおうと思っています。
前回の『お口の健康相談』によって、利用者様の意識も変わり、食後にうがいをするところまで定着しつつあるので、次回はさらにもうワンステップ、歯磨きをするところまで進めたらいいと思います。
高齢者の歯ぎしり寝ている人から「ギリギリ、ゴリゴリ」と音が聞こえる歯ぎしりは、本人は無意識に行っているため、人から指摘されて初めて気づくことも少なくありません。
歯ぎしりには、上下の歯を横にギリギリ擦り合わせるもの、ものを噛むように上下でカチカチさせる
もの、強くくいしばり音が出ないもの、などがあります。
歯ぎしりの原因として、かみ合わせの不均衡、精神的・身体的な疲労やストレスなどがあげられますが、健康な人でも起こす生理現象でもあります。
高齢者の場合は、睡眠障害や認知症などが原因になっている場合もあります。
歯ぎしりは音が周囲の迷惑になるだけでなく、顎の周りの筋肉に力がかかっているので、歯を傷めたり、歯を支える歯槽骨が壊れて歯周病の原因になったり、顎関節症になったりします。歯の本数が少ない高齢者では、残った歯に歯ぎしりによる悪影響が現れます。
認知症が進行した高齢者では、唇や舌、頬粘膜を噛んでしまうこともあるので、歯ぎしり防止のマウ
スピースなどを早めに装着したほうがよいでしょう。
高齢者の歯ぎしりは、精神・神経学的な病気が関係していることも多いので、歯科医だけでなく専門医の協力も必要です。
発行/SOSデンティスト 一般社団法人 日本訪問歯科協会
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