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- 2007.11
広島市幟町地域包括支援センターでは、高齢者のとそのご家族、そして地域住民が快適に暮らしていくことができるよう、さまざまな方面から支援しています。その一つとして、「口腔ケア」をテーマとした介護予防教室を開催しました。
介護予防教室「介護予防のための口腔ケア」
私たち、広島市幟町地域包括支援センターでは、地域の自治会の方々を対象とした介護予防教室を開催していますが、2007年8月22日(水)には口腔ケアをテーマに取り上げて行いました。
題して「介護予防のための口腔ケア 健康はまず食べることから! いつまでも自立して生活できるよう口腔ケアの大切さを一緒に学び実践しましょう」。
口腔機能の低下が身体に及ぼす影響を少しでも多くの高齢者の方に知っていただきたいと思い、日本訪問歯科協会にご協力いただいて開催しました。
当日は、自治会の皆さんが30名参加。歯科衛生士さんが講師となって、約1時間行われました。歯磨きのポイントや入れ歯の手入れ方法など、口腔ケア全般についてのお話を伺い、口腔リハビリの方法を教えていただいて、みんなでやってみました。
口腔内の病気がむし歯や歯周病のほかにもいろいろあること、お口の問題が転倒予防につながる話にみなさん驚き、口腔ケア大切さを実感していただけたようです。
ただ、終了後に参加者に感想を伺ったところ、「1時間の講義が長く感じられた」「資料が多くて子が小さかった」というような声が挙がってきました。
私たち職員も、口腔ケア全般の話だけでなく、もっと介護予防に直結するようなお話を強調していただいたほうが、高齢者の方の記憶には残りやすいのではないかと感じました。
そのあたりは日本訪問歯科協会のほうでも少し工夫していただき、口腔ケアについての情報がより広く浸透していくことを期待しています。
嚥下機能の重要性<2>嚥下のリハビリ、上手にむせる練習
むせている姿ははたから見ているととても苦しそうに見えます。けれども、「むせる」のは誤って気管のほうへ落ちそうになった食べ物を反射的に吐き出そうとする防御反応なので、大きくエッヘンとむせることは正常な反応です。しかし、嚥下機能が低下すると、むせがなかなか止まらなくなったり、むせることすらできなくなったりします。
嚥下機能を維持させ、低下を防ぐには、口腔リハビリが効果的です。日頃から正しく上手にむせるための呼吸の練習をしておきましょう。腹筋や背筋を鍛えることも、誤嚥の予防につながります。
<深呼吸とせきの呼吸練習>
深呼吸をしていったん息を止め、その後、エッヘンとせきをして大きく息を吐き出す。これを何度かくり返す。
<腹式呼吸の練習>
うつぶせ寝の状態で、5?10分、お腹を意識して呼吸する。ただし、自分で寝返りができない人の場合は注意が必要。
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