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- 2018.12
【ツクイ横浜鴨志田】(横浜市)では、職員向けの口腔ケアの勉強会を開催。これをきっかけに口腔ケアの理解を深めるとともに、歯医者さんをはじめとする様々な業種とのパイプをつくり、地域に貢献できるデイケアサービスを目指しています。
地域に貢献できるパイプづくりを目指して
ツクイ横浜鴨志田 所長 矢田翔太さん
先日、職員向けの口腔ケアの勉強会を開催しました。口腔ケアに力を入れようと思ったきっかけは、介護保険法でも医療と介護の連携による地域支援を推進しているように、いろいろな地域連携ができればいいなと考えたからです。
特に、お口に関しては食事が食べられなくなってしまうと体力が落ち、ADL(日常生活動作)もどんどん低下してしまうので、歯医者さんと連携して食事に関して力を入れていきたいと思いました。 勉強会をきっかけに理解を深めたい
職員向けの勉強会では口腔ケアの大切さや具体的な方法を学びました。ひと月前にやったばかりなので、学んだことを100%実践できているかと言えば、正直、まだまだ十分ではありません。けれども、これを機に少しずつ勉強して口腔ケアに関する理解を徐々に深めていきたいと考えています。
来月には利用者様向けに「お口の健康相談会」も実施する予定ですので、そこから本格的に口腔ケアに取り組んでいきたいと思っています。 地域密着型のサービスを提供するために
デイサービスとしては、今後、いろいろな業種の方々と関わっていきたいと考えています。今回の勉強会もその一つのステップで、お口のことで困ったらこの歯医者さんを紹介できる、内科だったらこの先生、といった具合に、ここを拠点としてパイプづくりを行って、地域により貢献していけたらいいですね。
私はまだここに着任したばかりなので、うまく進むかどうか不安はありますが、長い目で見ればこうしたパイプづくりは必要なことだと思いますので、努力していきたいと思っています。
これまで訪問歯科の先生との交流はなかったので、今回の勉強会はよいきっかけになりました。これからも介護保険上のことでも、保険適用外のことでも、何かしらの形で地域に密着して関わっていきたいと考えています。
ケア中の歯肉からの出血口腔ケアの介助を行う時、利用者様の歯肉に歯周病などで炎症があると、ケアの最中に歯肉から出血することがあります。
出血がひどい時にはガーゼかティッシュで、出血している部分を指で挟むよう押さえて圧迫止血します。血がにじみ出てきた時にはガーゼやティッシュを交換するのではなく、新しいものを上に乗せて圧迫を続けます。
5分程度押さえた後に、出血が続いているかどうか、ガーゼを外して確認します。ガーゼが乾燥して歯肉に張り付いてしまうと、外す時にまた出血してしまうこともあるので、ガーゼを当てる前に保湿剤を塗って張り付かないようにしてから圧迫するとよいでしょう。
また、圧迫している時には口の粘膜に保湿剤などを塗って、乾燥を防ぎましょう。
出血が止まったら、出血した場所をを刺激しすぎないように注意しながら、ていねいにケアを行って仕上げます。出血した時に介助者が動揺すると利用者様も不安になってしまうので、落ち着いて対応することが大切です。
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