- 151
- 2018.09
吉田家具店グループ【グループホーム桜】(福島県)では、『お口の健康相談会』で利用者様のお口の状態と、必要なケアのポイントを把握。その後、訪問診療や口腔衛生管理体制加算など、利用者様のお口の健康維持と向上のために取り組み始めています。
細やかな口腔ケアへのステップに
吉田家具店グループ グループホーム桜 管理者 菅野都さん
今年の2月に、初めて『お口の健康相談会』を実施しました。これまで、口腔ケアの大切さはわかっていても、ご家族の方が歯医者さんに連れて行くのはどうしても厳しい現状がありました。今回、歯医者さんに来ていただいて、利用者様のお口の状態をきちんと知ることができ、ご家族の方からもとても喜ばれました。 一人ひとりに必要なケアのポイントを知る
『お口の健康相談会』は私たちスタッフにとっても様々な気づきがありました。普段、目で見ているだけではわからないところも専門家の目で全部見ていただいたことで、利用者様お一人お一人が必要としているケアのポイントがわかり、それぞれに対応ができるようになったのはとてもよかったと思います。
これまで、ご自分で歯磨きができる方は個人にお願いをしておりましたが、相談会の後はスタッフがケアの状態を確認するようになりました。 歯医者さんとの連携を大切に
『お口の健康相談会』をしていただいた永山歯科の先生には、5月からは訪問歯科診療で往診にも来ていただいています。
入れ歯の方が多いのですが、入れ歯の欠損や調整など、ご連絡したらすぐに来ていただけるので、大変助かっています。先生はとてもやさしいので、利用者様にもモテモテです!
当施設は認知症対応型で、通院自体が難しい方もいらっしゃいます。入れ歯が当たったり合っていなかったりしてもそのままになってしまったり、入れ歯を外した状態で食べていたりなどの状況もありました。けれども、今は往診で素早く対応していただけるので、ご家族の方からも「とても助かります」という声が寄せられています。
6月からは「口腔衛生管理体制加算」の算定も開始しました。先生に仕上げ磨きの大切さを教えていただき、専用の歯ブラシやスポンジブラシなどを用意し、使い方ややり方を指導していただいています。
今は週1回のペースで来てくださり、何かあったらすぐに対応していただけるのでとても心強いです。これからもしっかりと連携を取らせていただき、口腔ケアに取り組んでいきたいと考えています。
「さしすせそ」で滑舌チェック「滑舌」とは、文字通り、言葉を滑らかに発生するための舌や口の動きのことです。言葉をよく「噛む」ようになった、発音しづらくなったなど、滑舌が悪くなったと感じる時には、舌の筋力の衰えが原因として考えられます。
舌の筋力も年とともに低下しますが、筋力が衰えると、滑舌が悪くなるだけでなく、舌を噛みやすくなったり、口呼吸になったりします。
舌の筋力の衰えは、「さしすせそ」の発音から読み取ることができます。口を閉じて小さな声で話している時には「さしすせそ」と発音できていても、筋力が衰えている場合、大きく口を開けて話すと、「しゃしぃしゅしぇしょ」という発音になりがちです。
「さしすせそ」の発音が苦手になってきたら、「パタカラ体操」や「あいうべ体操」などのお口の体操や、舌を出したり引っ込めたり、上下左右に動かしたり舌のストレッチを行うなど、舌のトレーニングをしましょう。
発行/SOSデンティスト 一般社団法人 日本訪問歯科協会
〒101-0037 東京都千代田区神田西福田町4 ONEST神田西福田町ビル8F TEL:03-5297-5073 FAX:03-5294-1150