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- 2017.11
ウェルフェアグループの【グループホームたんぽぽ】(三重県)のテーマは「笑顔」。おいしく食べて、笑顔で元気に過ごしていただくために「お口の健康相談会」を実施。半数以上の方が、訪問歯科診療を受けています。
18名中10名が訪問歯科診療を受診中
グループホームたんぽぽ(施設長 田中完依さん、管理者 辻葉子さん)
5月に入居されている皆様を対象とした『お口の健康相談会』に関するアンケートを実施したところ、半数以上のご家族が関心を示されました。その結果を踏まえ、お口の健康相談会を行い、その後、18名中10名の入居者の方が訪問歯科診療を受診され、口腔ケアや治療を現在も継続されています。 専門家のサポートで難しく感じる口腔ケアも安心
今までの歯科受診は、送迎を含めた付き添いやバリアフリーの有無など、いくつかの課題がありました。けれども、施設で診察を受けることができるようになり、ご家族の喜びにつながっていると思います。
また、ベッド上で過ごす時間が多くなった方の口腔ケアは難しく感じる部分もありましたが、定期的な歯科治療や口腔ケアを受けられることを非常にありがたく感じています。
先生は男性ですがとてもやさしい雰囲気でニコニコとおおらかに接してくださるので、皆さん拒まれることなく受け入れています。ご本人の感想を聞くことは難しいですが、定期的に訪問してくださることが日常生活の安心につながっているようです。
コミュニケーションがとりにくい方のお口の中の粘液や痰をきれいに取っていただけるので、口臭や誤嚥性肺炎の予防にもつながり、安定した健康状態の維持につながると思います。 お口の健康からおいしく食べる喜び、笑顔で過ごせる幸せへ
『お口の健康相談会』と訪問歯科診療は、私たちにとっても、ご家族の方にとっても安心感をもたらしてくれました。
私たちウェルフェアグループは「のんびり 一緒に 楽しみながら」を理念とし、利用者主体の介護に取り組んでいます。当施設では、この理念に基づき「笑顔」をテーマにし、毎日楽しく「今」を大切に、そんな想いを胸に日々取り組んでいます。
食べることを大きな楽しみの一つとし、バーベキューや、夏には流しそうめん、秋は炭火でさんま焼きなど、季節に応じた食べ物関連の行事がたくさんあります。
口腔ケアでお口の健康を保ち、「おいしく食べる」ことを楽しみながら、元気に過ごしていただきたいと思います。
歯周ポケットの原因とケア歯周病の予防には歯周ポケットのケアが大切です。歯周ポケットとは歯と歯茎の境目にある歯肉溝というすき間が、ポケットのように深くなった状態をいいます。ここに歯周病菌がたまって繁殖することで、歯周病が進行します。
歯周ポケットができる原因として、次のものが挙げられます。
●歯垢/歯と歯茎の周りに歯垢がついていると歯茎が腫れて、歯肉溝のすき間が大きくなります。
●歯ぎしり/強い力がかかって歯がゆさぶられることで、歯肉溝が広がってしまいます
●合わない被せ物/噛み合わせの合わない被せ物があると、その歯にだけ強い力がかかって歯肉溝にすき間ができます。
歯周ポケットを放置しておくと、歯周病が進行して悪化するので、浅いうちにケアすることが重要。ポケットの深さが3ミリ以上ある場合は、歯科医院で歯石除去などの処置をしてもらう必要があります。1〜2ミリの浅い段階ならば、デンタルフロスで歯垢を取り除くなど、自宅での口腔ケアを徹底することで、歯茎の腫れが引き、歯周ポケットが小さくなります。
歯周病が進行すると、歯を失うことにもなりかねないので、歯周ポケットが浅いうちにケアをして予防・改善しましょう。
発行/SOSデンティスト 一般社団法人 日本訪問歯科協会
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