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- 2016.12
【サルピスデイサービスセンター】(岡山県)では、『お口の健康相談会』と勉強会の成果を、利用者様も職員も実感。職員の皆さんがそれぞれの立場から感想を語ってくださいました。
口腔ケア意識が高まれば健康状態もレベルアップ
『相談会』『勉強会』で積極的に
『お口の健康相談会』と口腔ケアの勉強会を行ったことで、職員も利用者様も意識と関心の持ち方がずいぶん変わりました。教えていただいた口腔体操や嚥下の体操なども取り入れています。また、歯科衛生士の経験がある介護職員も入り、お口のチェックなどもしています。
先日、ケアマネジャーさんから「お口の健康相談会をやっているのですか?」という問い合わせがありました。『相談会』は専門家にみていただけている安心感も大きいようです。ケアマネさんとも情報共有しながら、今後もぜひ続けていきたいと思います。 食後は自主的に歯磨き
私は元々歯科衛生士をしていて、5カ月前にここに来ましたが、口腔ケアへの関心の高さが伝わってきました。
利用者様も積極的で、食後は自ら進んで洗面所に向かいますし、磨き方や歯磨き粉について質問を受けることもあります。口腔ケアが「食べる楽しみ」と「肺炎予防」につながっていることを理解されていて、意識の高さを感じます。
今後は、衛生的で使いやすい歯ブラシなどを提案したり、歯科の先生にもご相談しながら、お一人お一人の困った状態に合わせたリハビリプランなど、お口の状態がよりよくなるように働きかけていきたいと思います。 継続から生まれる信頼関係
歯の磨き方、汚れのつき方、口の中の細菌の数など、勉強会で教えていただいたことが利用者様に具体的に伝わるように、私たち介護職員も声かけをしています。日本訪問歯科協会からいただくポスターも参考にしています。
利用者様もがんばって歯磨きしようという気力や意欲が見えてきました。歯のお手入れをしたらきれいになってうれしいという声も聞かれます。
『お口の健康相談会』は、継続することで先生との信頼関係もできてきますし、成果も実感できると思います。 しっかり食べられることが重要
『お口の健康相談会』や勉強会や、歯科衛生士経験のある前田さんが入ったことで、みんなが口腔ケアに積極的になりました。
お口の状態がよくなって、胃ろうだった方が口から食べられるようになったり、ご自宅では大半をベッドで過ごしていた方が、しっかり食べられるようになって体力がつき、歩く速度が速くなったケースもありました。
お口で食べられることが大切だと改めて実感しました。介護食から普通食になり、利用者様が元気になる
のはとてもうれしいので、これからも相談会や勉強会でさまざまな知識を得たいと思います。
むし歯と知覚過敏の痛み歯が痛い時に、その原因としてまず考えるのが「むし歯」ですが、もう一つ考えられるものに「知覚過敏」があります。知覚過敏は、正式には「象牙質知覚過敏」と呼ばれます。歯の表面をおおうエナメル質がなんらかの原因によって削られていくことで、その下にある象牙質がむき出しになり、象牙細管という組織を通って歯髄の神経が刺激されて痛みます。
●痛みのちがいむし歯の痛みは慢性的で、持続的に続き、痛い歯をたたくと痛みが響く感じがします。
一方、知覚過敏の痛みは一時的で、冷たいものや熱いものを食べたり飲んだりした時、歯に冷たい風などが当たった時などに痛みます。歯をたたいてもむし歯のように痛みが響かないのも特徴です。
●知覚過敏の原因正しくない歯みがき、酸が含まれる食品、歯ぎしり、噛み合わせの悪さ、歯周病、加齢による歯茎の衰退などが原因となります。
口の中がプラークなどで汚れていると、プラークの中の細菌が出す刺激物質が歯にしみます。
知覚過敏も重症ならば治療が必要です。軽症の場合は、知覚過敏防止用の歯磨き剤で正しく歯磨きしまょう。
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