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- 2015.10
【特別養護老人ホーム南寿園】(秋田県)では、今年の4月から、日本訪問歯科協会のサービスを利用しています。システム化された対応で往診の流れがスムーズになり、ご利用者様のお口の健康状態も把握しやすくなりました。
往診の治療に一緒に立ち会える安心感
確立されたシステムで往診や相談会もスムーズ
今年の春先に、日本訪問歯科協会からご提案いただき、ちょうど年度替わりのタイミングだったので検討することになりました。
何カ所かの訪問歯科診療を受けてみることで、それぞれのメリットデメリットなどが見えてくるのではないかと考え、併用するつもりで導入させていただきました。
結果としては、やっていくうちに、日本訪問歯科協会1つに絞られていきました。
日本訪問歯科協会は、提携している地域の歯医者さんが内部研修をしてくれることや、ご利用者様向けの『お口の健康相談会』を行い、その結果をご家族にもきちんと伝えるなど、サービスのシステムがしっかりしているところがよいと思いました。
また、ときには歯医者さんとの間に協会の担当者が入って、中継ぎをしてくれるので、組織的で物事が進めやすいという利点もありました。
これからも、『お口の健康相談会』は定期的に行って、ご利用者様のお口の状態がしっかり把握できるような体制を作って行きたいと思います。
(廣庭さん) 歯医者さんに相談しやすい環境が整った
以前来ていただいた訪問歯科診療は、専用のバスの中での治療で、治療後に報告を受けていました。
しかし、今はご利用者様のお部屋で治療が受けられるので看護員も立ち会うことができ、歯医者さんが何をやっているかがわかるので、とても身近に感じられるようになりました。
また、歯医者さんに直接いろいろと相談できる環境になったのもありがたいです。
ご利用者様の中には「ここが痛い」「違和感がある」ということを歯医者さんにはうまく話せずに、職員に訴えてくることがあるので、それをきちんと伝えることができるからです。
今年の4月から日本訪問歯科協会経由で歯科の往診を受けるようになり、最初は手探りでしたが、数カ月経って往診の予約や診療日などの流れができてきました。
新たに治療を始める方もいますが、まずはご利用者様が介護スタッフに話し、介護スタッフから看護員へ話がきて、それをすぐに先生に伝えるという流れが浸透し、今はとてもスムーズに回っています。
今後は職員向けの口腔ケアの内部研修や講習会を開催し、意識レベルのアップを図っていきたいと思います。
(鈴木さん)
誤嚥を気をつけたい食べ物高齢になると、唾液の分泌量が減り、噛む力や飲み込むも弱くなるため、食事中にむせやすくなったり、誤嚥しやすくなったりします。
飲み込みに問題がある場合は、次のような食べ物には特に注意が必要です。
●水分が少ないもの
パン、カステラ、クッキー、いも類、ゆで卵などは、パサパサして口の中でまとまりにくいので、水分を一緒に取りましょう。
●口の中にくっつくやすいもの
焼き海苔、ワカメ、もなかの皮、薄切りキュウリなどの生野菜、だんご、あんこなどは上あごやのどなどにくっつきやすいので気をつけましょう。
●つるっと入りやすいもの
ところてん、こんにゃく、桃の缶詰、刺し身など、つるっとした食べ物は、噛まずに飲み込んでしまい、のどに詰まらせることもあります。
●さらさらの液体
嚥下に問題がある人ではお茶や水などの液体も誤嚥の原因になるので、とろみをつけたりゼリー状にします。
●小さいもの
ごまや大豆、ピーナツなどは息を吸い込んだときに気管に入ってしまうこともあります。
●酸味が強いもの
酢の物や柑橘類、梅干しなどはむせやすくなります。
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