訪問歯科診療ニュース カムカム通信 歯から元気!「カムカム通信」は、訪問歯科診療の普及のために当協会が発行しているレポートです。介護事業所での口腔ケアへの取り組み事例をご紹介しています。

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  • 2012.12

COMECOME倶楽部

入居者が生涯安心して暮らせる高齢者の住まいを提供する【さっぽろ高齢者福祉生活協同組合】(北海道)の住宅型有料老人ホーム『イリス北8条』で、「お口の健康」について入居者様にもお話をお聞きしました。

お口の健康維持はご本人のやる気が大事

お口の健康維持はご本人のやる気が大事 訪問の口腔ケアの希望者が増加 イリス北8条では、入居者様向けのお口の勉強会を行い、その後、訪問歯科診療を受けていらっしゃる方がいます。
歯科の先生はとても対応がきめ細やかでていねいで好感がもてます。以前、入れ歯を作ってもらっていた方が完成する前に入院してしまい、どうなることかと心配していたんです。しかし、先生は入院先の病院にまで足を運んで、入れ歯がきちんと合うかどうかを確認してくださいました。そのおかげ、ぴったり合う入れ歯が完成しましたし、「入院先まで先生が来てくれた」と、ご本人もとても喜んでいらっしゃいました。
他にも訪問歯科診療をお願いしている方はいますし、治療をしなくても、定期的な口腔ケアや歯科検診で様子をみていけば大丈夫だとおっしゃっていただいた方もいます。
お口の健康は、ご本人がやる気なって初めて保てるものだと思います。以前、入居者様向けにお口の勉強会を実施しましたが、これからも勉強会や『お口の健康相談会』などを定期的に行っていきたいですね。 〈入居者様の声〉食べたらすぐに磨くそれが習慣になっているだけ 「自分の歯が20本も残っているのはすごい」と歯医者さんにほめていただきました。みんなも私の歯がきれいだと言ってくれます。
特別なことは何もしていないのでなんだかはずかしいのですが、毎食後の歯磨きだけはずっと習慣としてやってきました。食後は片づけなどもありますが、なるべく早めに歯磨きをするようにしています。うがいもよくします。
歯磨きのときに気をつけているのは、歯と歯茎の間を上手に磨くこと。歯茎を傷つけないように心がけています。
歯磨きが億劫だなと思うことはありますし、食べたら歯を磨かなくちゃいけないと思うと面倒で、ついおやつを食べるのを控えてしまうこともありますが、自分の歯だから大事にしようという気持ちがあるから、億劫でも歯磨きは続けています。歯をきれいにしよう、大事にしようと思う気持ちが大切なんだと思います。

ワンポイントアドバイス 今日から始める。簡単お口のケア!

摂食・嚥下障害のサイン食べ物や水分を口の中に取り込んで、咽頭から食道、胃へと送り込むことがうまくいかなくなる摂食・嚥下障害がある人には、体型、筋肉の付き方、姿勢など、全身に及ぶ外見的な特徴がいくつか見られます。
次のような様子が見られる方は、注意が必要です。

●ひどくやせている/筋力が少ないと、のどの収縮力が低下して、飲み込みがうまくいかなくなることがあります。
●のど仏が下がっている/のどの筋力が衰えると、のど仏の位置も下がるため、ゴックンと飲み込むときにのど仏を持ち上げるのに時間がかかるようになります。
●首に力が入っている・首の筋肉が硬い/首がしなやかに動かないと飲み込みもスムーズにいきません。腹筋が弱まって首や肩で呼吸をしていたり、寝たきりで首が固まった状態になると飲み込みがうまくいかなくなります。
● 猫背/ 顔が前に出てあごが上がり、のどの筋肉が突っ張った状態になって飲み込みにくくなります。

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