日本訪問歯科協会は、訪問歯科診療にあたる専門的知識と経験を有する歯科医師又は歯科衛生士、訪問歯科コーディネーターを育成するとともに、国民の健康福祉増進に寄与することを目的とし認定医制度を設けています。
現在、認定講座として歯科医師向けの認定医講座を開始していますが、2014年11月からは認定訪問歯科衛生士講座を、2015年からは訪問歯科コーディネーター講座もスタートします。
日本訪問歯科協会の認定医になるためには、研修を受け、さらに医学会での発表が必要です。
認定医になるまでの過程で、訪問診療に関する技術と知識が深まり、より一層自信をもって診療に向かうことができるようになるでしょう。
その他、日本訪問歯科協会の認定医だけが享受できる5つの権利があります。
日本訪問歯科協会ホームページへの掲載権
認定医と登録されると、日本訪問歯科協会のホームページに掲載されるとともに、医院のホームページにリンクが貼られます。協会のホームページには訪問歯科医を探している方のアクセスが多くあります。そういう方が認定医として登録されている先生が地元にいることを知れば安心して訪問診療の依頼ができるでしょう。
マスコミ取材の優先権
日本訪問歯科協会には、マスコミや業界紙からの取材依頼が数多くあります。その際、実際に訪問診療に携わっている歯科医師を紹介して欲しいと依頼がほとんどです。しかし協会としては、会員なら誰でも紹介するというワケにはいきません。
認定歯科医の先生なら安心して胸を張ってご紹介できますので、マスコミ(テレビ、ラジオ、雑誌)、業界紙などの取材を優先的に受けることができます。要するに訪問歯科の伝道師となっていただくことになります。
マスコミに出演されると、訪問依頼が増えるばかりか、地域での信頼度がさらに高まります。想像してみてください。個人でマスコミにアプローチして訪問歯科診療に取り組んでいることを記事や番組で取り上げてもらおうとしても、個人の力だけでは困難でしょう。たとえ強力なコネがあったとしても、一医院の取り組みとしてはニュースになりません。しかし、日本訪問歯科協会の認定医なら、そのチャンスは何倍にも高まります。
地域医療介護連携研究会(ちれんけん)の立ち上げ優先権
日本訪問歯科協会では、地域で訪問診療をおこなっている医科の先生方や訪問看護、ケアマネジャーなどのネットワークを構築するために、地域医療介護連携研究会(略して「ちれんけん」)を各地で立ち上げます。
この立ち上げは認定医の先生の地域から優先しておこないます。医科・歯科・看護・介護の顔の見える連携が取れるようになると、訪問診療の依頼が目に見えて増えてくるでしょう。
口腔ケアチャンネルの立ち上げ優先権
現在、日本訪問歯科協会では、口腔ケアに関するインターネットでの動画配信(口腔ケアチャンネル)をおこなっています。YahooやGoogleなどのインターネット検索サイトで「口腔ケア」と入力し、動画を検索してみてください。トップページに表示される動画の多くが日本訪問歯科協会の「口腔ケアチャンネル」であることに気付かれることでしょう。気楽に見られるインターネットでの動画は非常に影響力をもっており、「口腔ケアチャンネル」は多くの介護職の方にご覧いただいています。
このような動画を医院が独自に企画・制作し、毎日公開するようになり、報道機関にニュースリリースを送ったらどうなるでしょうか。まず、地元のローカルテレビ、ラジオ、新聞、タウン誌などからの取材申し込みが来るようになるでしょう。その結果として医院の認知度が高まります。さらに話題になりやすいので他職種との連携が広がります。つまり、医院の動画配信は、インターネットの中で最強のプロモーションツールとなるのです。この動画配信のサポートは、認定医の歯科医院から優先的におこないます。
医学会でのご優待
この他、毎年行われる日本訪問歯科医学会では次の様な優待を受けられます。
認定医の資格を申請するためには、次の4つの条件が必要です。
認定医の申請には継続して3年以上の会員在籍が必要となります。
開業医の方向けに情報会員、勤務医の方向けに勤務医会員をご用意しております。
認定研修の内容は次の通りで、それぞれ研修ポイントが定められています。
100ポイント以上です。
つまり、日本訪問歯科協会の会員として3年以上の在籍期間があり、訪問歯科医学会で口頭発表かポスター発表をされ、その発表が抄録にまとめられ、研修ポイントが100ポイントに達している方は認定の申請ができます。
認定医は、3年毎にその資格を更新しなければなりません。更新の際には、所定の研修ポイントが必要となりますので、医学会、ブロック研修会、認定医講座で継続的な学習が必要になります。訪問診療は常に進化しています。そのため、日本訪問歯科協会の認定医資格には継続的な研鑽が求められているのです。
2025年.団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となり、日本人の4人に1人が75歳以上という超高齢化社会が到来します。厚生労働省は医療構造を大転換する改革を始めており、在宅での医療が受けられる体制強化に踏み出しています。しかし、歯科においては、在宅歯科医療のニーズに応えられる歯科医師の不足が予想されます。
例えば、訪問診療の初心者は、「口を開けてくれない患者さんの場合にどうすればいいのか」「意思疎通が困難な患者さんの義歯がなかなかうまくいかない」「他職種連携といわれても具体的にどのように取り組めばいいのか」「そもそも、訪問診療の依頼が少ないが本当にニーズがあるのか」などなど、多くの悩みを抱えています。また、長年、訪問診療に取り組まれてきたベテランの歯科医師は、「訪問診療に対応できる勤務医が育たない」「自分で培ってきた技術を後輩に伝えるのが難しい」などの問題を抱えていました。
一方、他科の医師や訪問看護、介護側からは、歯科の訪問診療は「歯科医師によってあまりにもレベルにばらつきがあるため、どの先生と組めばよいのかわからない」などの声があがっています。つまり、どの先生なら安心して任せられるという基準、すなわち訪問歯科の質の担保が求められるようになってきているのです。
こうした中、日本訪問歯科協会では、訪問歯科の認定医を育成するために、訪問歯科の学習カリキュラムを作成し、実践的な知識とスキルを効果的に習得できる認定医講座を開講することにしました。
日本訪問歯科協会の認定医講座は、体系化された研修を受けることで認定に必要な研修ポイントを得ることができます。
訪問歯科診療は「全てが応用編」だと言われます。通院困難者へ歯科医療を届けるという「あたりまえ」の考え方だけでは不十分となってきています。一通りの知識や技術を身につけるには多くの時間と試行錯誤が必要だと言われていました。体系的に学ぶすべがなかったからです。
日本訪問歯科協会の認定医講座は、う蝕治療、歯内療法、補綴治療といった従来の学問の切り口からなるカリキュラムではありません。患者さんのステージごとに異なってくる「診療」「ケア」「リハビリテーション」の3分野のニーズに応えられるように、短期・中期・長期の時間軸で構成された「在宅歯科医療の診療方針(口から食べるストラテジー)」を基に組み立てられています。
患者さんの新しいニーズを分析し、「どうしたらいい?」や「どこから着手すれば?」といった基本的な問題から「栄養改善」「摂食嚥下障害への対応」「胃瘻問題」「看取り」までも含めた幅広い対応が可能になります。
日本訪問歯科協会の認定医講座のカリキュラム編成委員は次のメンバーです。
編成委員長
柿木保明 先生
九州歯科大学 副学長・附属病院長 同 老年障害者歯科学分野 教授
編成委員
大渡凡人 先生
東京医科歯科大学
編成委員
菅 武雄 先生
鶴見大学歯学部
編成委員
須田牧夫 先生
日本歯科大学 口腔リハビリテーション多摩クリニック 院長代理
どなたも、高齢者歯科のみならず、訪問診療の現場にも精通されています。さらに、訪問診療を理論的にわかりやすく伝える講師陣です。
当講座は、これらカリキュラム編成委員の他、第一線で活躍されている現役の歯科医師の方々からも直接学ぶことができます。
当講座は、全国4か所で受講いただけます。メイン会場は東京。名古屋、大阪、広島、福岡にサテライト会場を設け、動画・音声配信システムを使っておこないます。
サテライト会場では、回線を通じてメイン会場をスクリーンに映し出します。メイン会場は複数のカメラで撮影し、プロジェクターに映すものと、講師を映すものを専門のスイッチャ―が切替するので、ただ単に講師とスクリーンが映っているスクリーンという退屈なものにはなりません。スライドの表示画面や音声もクリア―です。
サテライト会場からの質問は、サテライト会場の運営スタッフが集め、メイン会場のスクリーンに表示されます。メイン会場の講師は、その質問を見て回答していきます。
つまり、東京と同じ環境を全国のサテライト会場でも実現できるわけです。
講義資料
講義中にスクリーンに映し出すスライドをノートに書き写す必要はありません。講座参加者には、使用するスライドをまとめた資料をお渡ししますので、講義に集中できます。なお、肖像権、著作権等の関係上、プリントしてお渡しできないものが一部ありますので、予めご了承ください。
サブテキスト
カリキュラム編成委員会のメンバーが執筆した日本訪問歯科協会認定テキスト『口から食べるストラテジー 在宅歯科医療の診療方針と実際』。
受講者は特別割引価格でお求めになれます。
復習用DVD
講座を収録したDVDです。受講者は特別割引価格でお求めになれます。
訪問診療の患者さんの多くは有病高齢者です。健常者が中心の外来と比べて、患者さんが急変するリスクは高まります。必要なリスクマネジメントの知識を身につけ、患者さんだけでなく医療を提供する先生にとっても安心・安全な訪問診療を目指します。
在宅歯科医療では歯の治療や義歯の調整にとどまらず「栄養改善」「摂食嚥下障害への対応」「胃瘻問題」「看取り」までも含めた対応が求められます。訪問診療の診療方針立案ツール「口から食べるストラテジー」を活用することで、患者さんのステージに合わせた具体的な方針を打ち出すことができます。
日本訪問歯科協会の認定講座は、「診療」「ケア」「リハビリテーション」の3つの分野に分け、短期・中期・長期の時間軸で捉えるツール『口から食べるストラテジー』をベースに編成されています。患者さんのステージに合わせ、患者さんや介護される方にご納得いただける診療方針や治療内容の説明が行なえます。
訪問歯科を効果的に実施するには多職種との連携がポイントです。この認定講座では、多職種連携をスムーズにおこなうためのコミュニケーションツールも用意しています。このツールを用いることで、多職種の方と患者さんの現状を確認した上で共通目標を持ってケアやリハに取り組めます。
この認定講座は、すでに訪問診療に取り組まれている方、これから本格的に取り組もうとされている方を対象としているものです。訪問診療の経験が全くない方が受講される場合、頭では理解できても、すぐには実践に役立てることは難しいかもしれません。
また、日本訪問歯科協会の認定医制度では、“名ばかり認定医”を出すのは避けたいと考えています。これからずっと訪問診療を続けていく覚悟のある方、さらに訪問診療に取り組む仲間を増やし、後継者を育てていくことまでお考えになっている方を歓迎いたします。
お一人 | お二人目以降 | |
---|---|---|
一般 | 43,500円 | 35,000円 |
FAX通信購読者 | 31,500円 | 28,000円 |
日本訪問歯科協会 情報会員 | 28,800円 | 25,000円 |
日本訪問歯科協会 正会員 | 27,000円 | 24,000円 |
お支払い方法は、銀行振り込み、またはクレジットカードを選択できます。
クレジットカードでのお支払いでは、分割払いも承っております。カード使用明細には、日本訪問歯科協会の運営事務をおこなっている株式会社デジタルクリエイトの名称が記載されますので、予めご了承ください。
日本訪問歯科協会の認定医は35名しか登録されていません。これからもたくさんの仲間が増えることを期待しております。ご興味のある方はこの機会に躊躇せず今すぐお申込ください。
認定講座のお申込みにあたり、ご不明な点やご質問などございましたら、お気軽にお電話でお問合せください。あなたのご納得がいくまでご説明差し上げます。
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